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PM2.5について

皆さんこんにちは。
アネストの井梅です。

最近、韓国のPM2.5による大気汚染のニュースを
よく見かけます。

そこで、今回PM2.5に関してさらにお伝えいたします。

PM2.5とは、Particulate Matter 2.5の略で、
直径が2.5μm以下の超微粒子のことを言います。

なぜこのサイズが問題になるかというと、
ちょうど気管支や肺に沈着する大きさだからです。

大気汚染の原因物質としては、
もう少し大きな直径が10μm以下の粒子が知られており、
大気中に浮遊する粒子状の物質を
「浮遊粒子状物質」と言って、
Suspended Particulate Matterを略して、
SPMと言います。

PM2.5は、そのサイズの喘息や気管支炎の原因になります。

PM2.5の代表として挙げられるのが
ディーゼル排気粒子で、
0.1~0.3μmの大きさです。

喘息の1つの原因にもなっています。

非常に小さな粒子であるために
飛散距離が長いことも問題になり、
現在、中国からのPM2.5が日本に飛散しています。

例えば、数キロ数十キロ飛散するスギ花粉は20μmですから、
花粉に比べると非常に小さい粒子だと
いうことがわかると思います。

なお、例年問題になることの多い黄砂は
1~10μmの浮遊粒子状物質です。

◆気管支喘息の原因にもなるPM2.5

日本で多く見られる気管支喘息の多くは、
ダニや家のホコリ、
ペットが原因となるアレルギーですが、
かつては公害病の1つとして考えられていました。

教科書に出てくる四大公害病をご存知でしょうか?

有機水銀が原因の水俣病、第二水俣病(新潟水俣病)、
カドミウムが原因のイタイイタイ病、
工業地帯が原因となった四日市ぜんそくの4つです。

国道43号線公害訴訟などでは、
自動車の排気ガスによる健康被害などが問題となり、
これによっても空気中の汚染物質が
健康被害を起こすことが知られました。

これらの公害の教訓から公害対策基本法が制定され、
1993年に環境基本法となり、
現在の日本では環境規制が行われているのです。

気管支喘息の原因は、
大気汚染、NOxなどの排気ガス、
ディーゼル粒子などで、同時に、
喘息発作を誘発することも知られています。

外出時に、
咳込み、呼吸困難、目のかゆみ、鼻水、くしゃみが
ひどいなどの症状がある場合、
PM2.5の影響もあるかもしれません。

◆PM2.5の影響で屋外競技などを控えるべき基準値

経済活動の中では
様々な有害物質が出てくることがあります。

コストがかかるからと言って、
そのまま環境に流せば、
人類が生きにくい環境を作ることになります。

日本の環境基準法では
SPMの環境基準が決められており、
年平均1平方メートル当たり100mgになると
呼吸器への影響や全体の死亡率の上昇などが
みられることが報告されています。

そのため、SPMの環境基準では、
1時間の値として、1日平均値が
1立方メートル当たり0.10mg以下、
単独の1時間の値として、
1立方メートル当たり0.20mg以下と定められています。

つまり、1時間当たりは0.2mg以下で、
1日を24時間で割った1時間当たりは
0.1mg以下ということです。

PM2.5については、環境基本法による環境基準として、
1年の平均として1立方メートル当たり15μg以下、
1日の平均として1立方メートル当たり35μg以下と
定めています。

外出、屋外での競技などを控える基準として、
1日で1立方メートル当たり70μg以下として
定められました。

◆ PM2.5予測が多い時の対策法

 

昔は、光化学スモッグ注意報が出ると窓を閉め、
屋外での運動が中止されました。

PM2.5の予測が多い日も、同様の対策が有効です。

•外出をできるだけ控える

•外出時には、N95という気密性のいいマスクをする
(ただし、長時間の装着は息苦しいので向いていません)

•できるだけ窓を閉める

•屋内では空気清浄機を使用する

できるだけ水と空気はきれいにして、
過ごしやすい環境を守っていきたいものです。

それでは!