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曲尺

皆さんこんにちは。
アネストの井梅です。

今回は大工道具編「曲尺」。

大工さんの最も大切な道具のひとつである
曲尺(差し金とも言います)。
10以上の使い方があり、大工仕事には欠かせません。
昔から敬意をもって使われています。
もし現場で踏んだり、落としたりしたら
怒鳴る棟梁もいるくらいです。

使い方は、直角や寸法をはかり、線を書くことはもちろん
勾配をはかる、直線を分割する、
和算(昔ながらの計算式)を応用すれば乗除・開平・開立のための
計算機としてもつかえる多機能な道具です。

特筆すべきは裏面の機能です。
正確な45度を計れる目盛や円周率の目盛が刻まれています。
この裏面を利用して大工さんは
建物の複雑な所を計算して家造りをします。

このように高度に曲尺を使いこなす技術を
『規矩術』(キクジュツ)と呼び
昔の大工さんは、規矩術が出来て一人前と言われていました。

現在でも建築大工技能検定では、規矩術を応用して
様々な角度を求めます。
そして原寸図を作成し、墨付け・加工・組立てを行う
かなりの難易度の検定試験です。

大工さんの技術は奥が深いですね。

それでは!